第60回


(第60回)『方丈記』に聞く ―― 時代の境目をどう生き抜くか

平成24年9月14日(金)18:00~20:55 よみうりホール(東京都千代田区有楽町1-11-1)
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武士の時代の幕開けを告げる保元の乱の前年に生まれた鴨長明。長明は大火、辻風、飢饉、大地震などの災害、そして平家の滅亡を目の当たりにした。歌人として名を成しながらも、思うにまかせぬ人生に苦しみ、世の常ならぬことを身にしみて感じとった末に出家を果たす。こだわり抜いて営んだ小さな庵は、暮らす場所を定めない、移設可能のすみか。長明が出した答えは、厭世隠遁か、困難な時代を生き抜くことか。東日本大震災とその後の混迷が人々の価値観を大きく揺るがす現代日本に、いま改めて『方丈記』が語りかける。

浅見和彦氏には、鴨長明が『方丈記』で模索する理想の人生のありようについて、五味文彦氏には、新たな長明像を示しつつそれが現代とどう関わるかについて、お話しいただきます。

講師

浅見和彦(あさみ・かずひこ 成蹊大学教授)
1947年東京都生まれ。東京大学文学部卒業。同大学院人文科学研究科博士課程満期退学。専門は中世文学。『方丈記』成立800年の今年、様々な記念行事を中心となって推し進めている。昨年刊行の『方丈記』(校訂・訳 ちくま学芸文庫)は時代背景や長明の心象までが伝わる名著と評価が高い。主な著書に『東国文学史序説』(岩波書店)、『説話と伝承の中世圏』(若草書房)、『カラー版 方丈記・伊勢記』(おうふう)、『日本古典文学・旅百景』(日本放送出版協会)、校注に『宇治拾遺物語 古本説話集 新日本古典文学大系』(共著・岩波書店)、『十訓抄 新編日本古典文学全集』(小学館)、『新注古事談』(共著・笠間書院)などがある。

 

五味文彦(ごみ・ふみひこ 東京大学名誉教授)
1946年山梨県生まれ。東京大学文学部卒業。同大学院人文科学研究科博士課程中退。文学博士(東京大学)。東京大学助教授、教授を経て、名誉教授。放送大学教養学部教授。様々な史料や考古学の成果を活用し日本の中世を多角的に捉える研究を進める。『中世のことばと絵──絵巻は訴える』(中公新書)でサントリー学芸賞、『書物の中世史』(みすず書房)で角川源義賞を受賞。他の主な著書に『西行と清盛 時代を拓いた二人』(新潮選書)、『日本の中世を歩く』(岩波新書)、『躍動する中世』(小学館)、『中世の身体』(角川叢書)、『日本の歴史〈4〉武士の時代』(岩波書店)などがある。

開催日時 平成24年9月14日(金)
開場17:00 開演18:00(20:55終了予定)
会場 よみうりホール(東京都千代田区有楽町1-11-1)
JR・地下鉄有楽町線有楽町駅より徒歩1分
定員 1,100人
参加費用 1,000円(税込)。当日お支払いいただきます。
申込締切日 平成24年8月6日(月)必着
お申込方法 通常はがきに、参加される方の 郵便番号・住所・氏名(フリガナ)・年齢・電話番号 を明記の上、下記にお申し込みください。 (1枚につき2人までご応募いただけます。 その際は必ず上記事項を2人分ご記入下さい)
〒108-0075 東京都港区港南2-1-95 JR東海品川ビルB棟7F
JR東海エージェンシー内 「講座 歴史の歩き方」事務局Z係
※定員を超えた場合は抽選。参加いただく方には入場整理券をお送りいたします。
主催 公益財団法人JR東海生涯学習財団
後援 京都市
協賛 東海旅客鉄道株式会社
企画・運営 株式会社ジェイアール東海エージェンシー
お問い合わせ 「講座 歴史の歩き方」事務局 Tel. 03-6688-7884