第70回


(第70回)『紫式部日記』をよむ―平安時代の「文豪」の横顔

平成27年3月6日(金)18:00~20:45 よみうりホール(東京都千代田区有楽町1-11-1)
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「さて、この盛儀を誰に記録させよう」
時の権力者、藤原道長は一条天皇の子をみごもった我が娘・彰子の出産を華やかに記録する人間を思案した。
彼女しかいないだろう―自らスカウトして彰子サロンに入れた、才媛・紫式部。
『源氏物語』の作者として名を馳せつつあった彼女は、あざやかな筆致で晴れの舞台を『紫式部日記』として書き留めた。
しかしそこには、道長が期待しなかった部分―晴れやかな世界に身をおくほどに、孤独を深めて行く「物語作家」の心の闇も描かれていた。
栄華を描きながら、人間という存在に対する深い思索へ重く沈んでゆく『紫式部日記』は、彼女が『源氏物語』の作者であることを強く頷かせるものだった。

小谷野純一氏には『紫式部日記』という作品の謎について、山本淳子氏には紫式部はなぜ筆を執ったのかについて、お話しいただきます。

講師

小谷野純一(こやの・じゅんいち 大東文化大学名誉教授)
1943年埼玉県生まれ。二松学舎大学文学部卒業、同大学院文学研究科国文学専攻修士課程修了。大東文化大学助教授、教授を歴任。専門は平安文学。特に日記文学を専門とする。NHKラジオ「古典講読」の講師を務めた。主な著書に『平安後期女流日記の研究』(教育出版センター)、『讃岐典侍日記全評釈』『更級日記全評釈』(風間書房)、『紫式部日記』(原文&現代語訳シリーズ 笠間書院)、『女流日記への視界』『平安日記の表象』(笠間書院)、『校注讃岐典侍日記』『校注更級日記』『紫式部日記の世界へ』『更級日記への視界』『讃岐典侍日記への視界』(新典社)などがある。

山本淳子(やまもと・じゅんこ 京都学園大学教授)
1960年石川県生まれ。京都大学文学部卒業。石川県立金沢辰巳丘高等学校教諭ののち京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。博士(人間・環境学)(京都大学)。京都学園大学助教授、准教授を経て、現職。紫式部の作品を時代の文化・社会状況という新たな視点で分析している。主な著書に『紫式部日記 現代語訳付』(編集・注釈 角川ソフィア文庫)、『平安人の心で「源氏物語」を読む』(朝日選書)、『私が源氏物語を書いたわけ 紫式部ひとり語り』(角川学芸出版)、『源氏物語の時代−一条天皇と后たちのものがたり』(サントリー学芸賞受賞・朝日新聞社)、『紫式部集論』(和泉書院)などがある。

開催日時 平成27年3月6日(金)
開場17:00 開演18:00(20:45終了予定)
会場 よみうりホール(東京都千代田区有楽町1-11-1)
JR・地下鉄有楽町線有楽町駅より徒歩1分
定員 1,100人
参加費用 1,000円(税込)。当日お支払いいただきます。
申込締切日 平成27年2月2日(月)必着
お申込方法 通常はがきに、参加される方の 郵便番号・住所・氏名(フリガナ)・年齢・電話番号 を明記の上、下記にお申し込みください。 (1枚につき2人までご応募いただけます。 その際は必ず上記事項を2人分ご記入下さい)
〒108-0075 東京都港区港南2-1-95 JR東海品川ビルB棟7F
JR東海エージェンシー内 「講座 歴史の歩き方」事務局Z係
※定員を超えた場合は抽選。参加いただく方には入場整理券をお送りいたします。
主催 公益財団法人JR東海生涯学習財団
後援 京都市
協賛 東海旅客鉄道株式会社
企画・運営 株式会社ジェイアール東海エージェンシー
お問い合わせ 「講座 歴史の歩き方」事務局 Tel. 03-6688-7884